【光村図書】読み聞かせに使える。小学国語教科書(小1~小3)
下の子に読み聞かせる本を探していて、そういえば教科書をとっておいたことを思い出した。
我が家では、上の子が使った国語の教科書を今でも保存してある。
上の子の使った国語の教科書を、下の子の読み聞かせに使おうと思って保存していたのだ。
使用済み教科書は、読み聞かせの題材に有効活用できる。
使用済教科書を使った読み聞かせのメリット
・タダで読み聞かせの材料が手にはいる(税金の有効利用にもなる)
・使用済教科書なので、汚れるのを気にせずに使える
・実際に授業を受けるとき、知っている物語だと親しみが持てる
・以前に読んだことがある物語なので、授業で内容を理解しやすい
とはいえ、授業で取り上げるときに、以前読んだ文章をはっきり覚えているかどうかは怪しい。
授業を受けるときに覚えているかどうかはあまり気にしないほうがいいんだろう。
光村図書の小学国語教科書
小学校低学年の国語の教科書に載っている物語は、幼児の読み聞かせに良いものがたくさんある。
小学校低学年の国語では、幼児期に読んだことがある物語を自分で読んで理解を深めることを目標にしているのだろう。
中野区では2021年現在、区立小中学校の国語の教科書として光村図書のものを採用している。
私が昔通った小中学校でも光村図書の教科書を使っていた。
昔、自分が読んだ教科書に掲載されていた物語の多くが、今でも教科書に掲載されているので、とても懐かしい。
ただ、作者の方には申し訳ないけれども、実は物語の内容をあんまり覚えて居なかったりする。
とはいえ、不思議なことに、その物語を思い出すと、物語を読んだ頃の夏の暑さや、物語に出てくる果物の匂いが触覚や嗅覚として甦ってくる。
今回は、光村図書の小学国語教科書に掲載されているなかで読み聞かせに最適な素敵な物語を独断と偏見で選んでみた。
くじらぐも(小1下巻) 作 なかがわ りえこ
『くじらぐも』の作者は、あの有名な『ぐりとぐら』の作者の中川李枝子氏である。
日差しの中で雲に乗っているこどもたち
『くじらぐも』は、体育の授業でクラスのみんながクジラ形の雲を見つけて、みんなで雲の上に昇るお話である。
私自身、昔、この『くじらぐも』を小学校で読んだ記憶がある。
『くじらぐも』の内容はよく覚えていなかった(スミマセン)。
とはいえ、昔『くじらぐも』を小学校で勉強した頃は確か夏か早秋だった。
暑い最中に小学校で『くじらぐも』を勉強した記憶がぼんやりと思い浮かぶ。
ずうっと、ずっと、大すきだよ(小1下巻) 作・絵 ハンス=ウイルヘルム
『ずうっと、ずっと、大好きだよ』は、ペット好きな人にとっては、かなり泣ける話である。
ふんわりとして優しい挿絵
ペットのエルフ(犬)と一緒に成長してきた「ぼく」が、年老いたエルフを看取るお話だ。
ハンス=ウイルヘルムという名前から分かるように、作者はドイツ出身のアメリカ人である。
ドイツは犬好きの人が多いそうだ。
「子どもが生まれたら犬を飼え。犬は自らの生涯を持ってこどもを成長させてくれる」とドイツで言われていると聞いたことがある。
こどもは犬とともに成長し、こどもが道理を理解できるようになる頃、犬はその生涯を閉じる、ということらしい。
中野区立図書館でも単行本としてこの物語を借りることができる。
この本の対応英文の単行本もある。
たんぽぽのちえ(小2上巻) 作 うえむら としお 絵 せと あきら
『たんぽぽのちえ』は50年以上、光村図書の小学校2年生の教科書に掲載されているので、ご存知の方も多いと思う。
『たんぽぽのちえ』は今も昔と変わらず、小学校2年生の国語の学習教材なのだ。
挿絵のたんぽぽが懐かしい。
この挿絵だ、この挿絵。
スイミー(小2上巻) 作・絵 レオ=レオニ
『スイミー』は、『フレデリック』や『あおくんときいろちゃん』で有名なレオ=レオニによる作だ。
赤い魚の挿絵はあまりにも有名
訳者は詩人・谷川俊太郎である。
赤い色の魚の中で1匹だけ黒いスイミーが目玉になって大きな魚のふりをして、ほかの魚を追い出す場面が挿絵として使われている。
もはや知らない人はいないだろう。
毎年どこかの小学校の学芸会で『スイミー』を題材にしている。
お手紙(小2下巻) 作・絵 アーノルド=ローベル
これも有名な、かえるくんとがまくんの物語。
がまくんとかえるくんの挿絵が可愛らしい
かえるくんとがまくんの絵が優しく、おだやかで、あたたかい。
ちなみに、出典元の絵本はすべてひらがなで書かれているので、幼児が自分で読むには絵本のほうが良いと思う。
ただ、教科書では学習を目的としているため、漢字混じりで書かれている。
スーホの白い馬(小2下巻) 作 おおつか ゆうぞう
馬頭琴
とても可愛がっていた自慢の白い馬を殿様にとられてしまったスーホのもとに、白い馬は矢を打たれながら殿様のところから逃げて戻ってきたものの、死んでしまった。
その後、夢の中で「死んだら自分の骨や皮やすじや毛で楽器を作ってほしい」と白い馬から伝えられたスーホが一生懸命作った楽器が「馬頭琴」になった、という悲しいお話。
私も小学生の頃、教科書でこの印象的な話を読んだはずだけれども、あらすじをまったく覚えていなかった。
「馬頭琴」という言葉だけが頭に残っている。
モチモチの木(小3下巻) 作 斎藤 隆介
滝平二郎氏による幻想的な挿絵
じさまとふたり暮らしの豆太は臆病者で、ひとりでトイレ(せっちん)にも行けない。
ところが、じさまが夜中に病気になったので、臆病者の豆太は医者様を呼びにひとりで夜道を走った。
その途中で光り輝くモチモチの木を見た。
『人間、やさしささえあれば、やらなきゃならねえことは、きっとやるもんだ』というじさまの言葉が心に響く。
滝平二郎氏によるモチモチの木の幻想的な挿絵が印象的。
絵本は教科書よりもサイズが大きい。
挿絵の素晴らしさを味わうためには、まず絵本で読むのがおすすめだ。
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