三越伊勢丹HD社長が交代するそうだ
三越伊勢丹HDの社長が交代することが発表された。
三越伊勢丹HD社長交代へ コロナ禍で赤字 新体制で立て直しへ
中野区は新宿に近いこともあって、「デパートといえば伊勢丹」という中野区民は多いと思う。
我が家も例に漏れず伊勢丹ファンで、こどもの頃から休日に伊勢丹新宿店に通うのが楽しみだった。
バブルの頃の伊勢丹新宿店は日本一最先端のものが揃う百貨店といった雰囲気で、とにかくカッコよかった。
それが近年では、伊勢丹新宿店は外国人観光客のためのデパートといった風情である。
確かに、一時期は店内で大勢の外国人観光客を見かけた。外国人観光客が落とすお金が伊勢丹新宿店の売上げのかなりを占めていたのだろう。
コロナ禍で外国人観光客の姿はあまり見かけなくなっている。
友の会にみる経営方針の変化
ところで、伊勢丹には友の会(エムアイ友の会)がある。
エムアイ友の会に入会すると、毎月一定額を積み立てて、1年間(12か月)の積み立てで13か月のお買い物ができるお得な制度である。
ほかの百貨店にも同様の制度がある。
我が家は以前からこのエムアイ友の会に入会している。
友の会が突如、1階に移動
伊勢丹新宿店内のエムアイ友の会のカウンターは確か、以前はずっと5階だか6階の決まった位置にあった。
それが、今から5,6年前だったろうか、エムアイ友の会のカウンターが突如、伊勢丹新宿店の1階に広いスペースに移動した。
当時は大西前社長という、メディアにもよく取り上げられていた社長が三越伊勢丹HDの社長に就任していた頃だ。
当時、伊勢丹新宿店1階にあるエムアイ友の会の広いカウンターは活気があって雰囲気も良く、店員がたくさんいて、お客も多数出入りしていた。
当時は、エムアイ友の会の会員を増やしていこうという意思がお店側から感じられたのだ。
今度は6階の隅っこに移動
けれども、現在、伊勢丹新宿店内のエムアイ友の会は6階の隅っこへと移動になっている。
一昨年、母と一緒にエムアイ友の会の手続きに行ったところ、カウンターの場所がなかなか見つからなかった。
やっと見つけたのは、柱の隅っこに隠れておかれているかのような場所に設置されたカウンターだった。
伊勢丹新宿店6階の地図を見ると、エムアイ友の会のカウンターが、売り場の隅っこに申し訳なさそうに設置されているのがわかる(図中、赤い丸印がエムアイ友の会のカウンター)。
エムアイ友の会カウンターにいた男性店員は無表情で、なんというか「できるだけエムアイ友の会はもう続けてないでくれ」といった雰囲気を醸し出していた。
エムアイ友の会には、その当時の経営者の方針が映し出されている。
今の経営陣からはエムアイ友の会はお荷物組織とみなされているのだろう。
社内抗争なんてお客からすれば、どうでもいいんだけど
2017年3月に大西前社長から現社長へと交代したとのこと。
営業畑と企画畑との間の抗争が原因とか、銀行が裏で糸を引いているとか、いろいろと書かれている、
営業畑出身の人がいまだに「過去の栄光」を引きづっているのが問題という指摘もある。なるほど、そうかもしれない。
三越伊勢丹HD社長交代1年、旧三越勢が復権し「前社長色」払拭に躍起
ただ、顧客からすれば、社長が誰であってもいいから、社内抗争ばかりやってないで、買い物がしやすい仕組みを整えてもらいたいものだ。
今回の社長交代にあたり、今後は「個を大切にする」戦略・外商を重視する戦略に変換するとのことだが、さて、エムアイ友の会カウンターは今度はどこに移動するのだろうか。