墓じまいを考える(その1)コロナ禍でのお葬式と永代供養

最近、親族のお葬式を経験した。

経験したといっても、私は近い身内ではなかったので私自身は葬儀に参列しなかった。

というか、コロナ禍で葬儀には参列できなかったのだ。

 

 

コロナ禍でのお葬式事情

コロナ禍で、

・通夜はやらない

・葬儀はごく近い身内だけ(夫や妻、実子、実のきょうだい)が参列する

・飲食はなし

というお葬式が増えているそうだ。

とはいえ、葬儀をどこまでやるかはあくまでも故人と家族の意思が反映される。実際に、今年のコロナ禍で「飲食なし・お通夜有り・参列者有り」の葬儀に参列した。

親類の葬儀の様子を見ていると、お通夜がなくなると準備もだいぶ楽になると感じた。

コロナ禍が終わっても、お通夜を簡略化して告別式だけの葬儀が一般的になるだろうと予測している。

 

墓じまいを考える

ところで、実家のお墓は東京都下にある。

だれも跡を継ぐ人がいないので、ゆくゆくは墓じまいを考えている。

実家のお墓には祖父母と父のほか、若くして病気で亡くなった祖父の子どもたちのお骨が入っている。

なにせ明治・大正・昭和の初期の頃は乳幼児死亡率がまだまだ高く、ある程度大きくなってからも結核などの病で亡くなる人が多かった。

お墓の中の骨壺をすべて取り出してみたことはないけれども、骨壺は少なくとも7,8個はお墓に入っていると思われる。

 

墓じまいの費用(概算)

墓じまいをするときにはどんな費用がかかるか調べてみた。

実家のケースだと、墓じまいする場合、実家のお墓に入っているご先祖様(お骨)の永代供養を菩提寺にお願いすることになる。

実家のケースの場合、墓じまいには主に、

・墓を更地に戻すための費用

・菩提寺へのお布施

がかかるようだ。

 

墓を更地に戻すための費用

墓を更地に戻すための費用の内訳としては、墓石や敷石の撤去・墓石や敷石の処分料が含まれる。

通常、お墓の面積当たりいくらと決まっており、お墓の面積が広いほど処分料は高くなるのだ。

ウチの実家の場合、50年以上前にお墓を購入したせいもあって、広い敷地のお墓が亡き父の自慢だったけれども、墓じまいを考える今となっては広い敷地が仇となって処分料が高い可能性が大なのだ。

墓を更地に戻す作業は通常、菩提寺が懇意にしている墓石屋に依頼する。

 

菩提寺へのお布施

菩提寺へのお布施には、お墓に入っているご先祖様の永代供養料が含まれる。

ただ、この永代供養料というのは決まっておらず、お寺によってまちまちのようである。

先日、墓じまいについて菩提寺の住職にそれとなく聞いてみた。

墓じまいを菩提寺に切り出す場合、墓じまいを菩提寺に一方的に伝えて菩提寺との関係をこじらせるとまずいので、「跡継ぎがいないからゆくゆくは墓じまいしたいのだが、永代供養料はいくらか」を菩提寺の住職にそれとなく聞いてみた。

そうしたら、菩提寺からは、実家のケースでは永代供養に300万円くらいかかるとの回答だった。

当初、永代供養料300万円という費用を聞いて驚愕した。

 

実家のお墓の永代供養料

ただ、実家のお墓の永代供養料が高い理由を落ち着いて考えてみた。

実家のお墓の永代供養料が高い理由として、

・お墓に入っている人数(お骨の数)が多い(供養する人数が多い)

・寺側の立場に立てば、墓じまいすると年間管理料3万円×100年分の費用が入ってこなくなるから、その分を前払いしてもらいたい

ということだろう。

 

結論

結果として、永代供養料がとてつもなく高かったので、墓じまいの話は棚上げになっている。

つくづく、お墓というものは「残すのも大変・なくすのも大変」だと実感している。

 

墓じまいを考える(記事のまとめ)

墓じまいを考える(その1)コロナ禍でのお葬式と永代供養

墓じまいを考える(その2)葬儀の簡略化の影響