子育てしにくくなった
生まれも育ちも中野区の私。
今の中野区長は『子育て先進区』を掲げている。
前の中野区長時代に比べたら、今のほうが子育て環境は良くはなっていると思う。
けれども、中野区で過ごした子ども時代を振り返ってみると、子育てしにくくなったと感じることが多い。
子育て環境がこれ以上悪くならないことを祈りつつ、この記事を書いている。
近所の保育園に入れない
子どもを保育園に入所させたい人が増えたせいで、希望する認可保育所に入所することが難しくなった。
私が子どもの頃はここまで保育園に入りにくくはなかった。
中野区内にある保育園の数は昔と比べて増えているけれども、それを上回るように保育園への入所希望が増えている。
中野区に限った話ではないけれど、希望の認可保育所に入所するために「認証保育所や認可外保育所に子どもを預けてポイントを稼ぐ」なんてことをしなければならなくなった。
私は結果として保育園入園は断念したのだけれど、もし下の子を0歳児か1歳児から保育園に預けて働くことにしていたら、区内の認可園には入所できなかったので、区外の認証保育所に下の子を預けることになっていたと思う。
近所の幼稚園に入れない
働く母親が増えたせいで、中野区内の幼稚園の数は昔と比べて減っている。
そのせいで、自宅近くの幼稚園が昔よりも少なくなっていて、結果として近所の幼稚園に入れない。
別の記事(中野区南部での幼活)でも書いたとおり、中野区南部には幼稚園が多くないので、子どもを幼稚園に通わせる場合、遠方まで子どもを送迎しなければならないケースも多い。
幼稚園が近くにない場合、遠方の幼稚園まで通うか、バス送迎がある幼稚園に入園することになる。ただ、バス送迎をしている他区の幼稚園はなかなかの人気で気軽に入れる感じではない。
昔はいわゆるご近所園(近くに住んでいればたいてい入園できる幼稚園)があった。
けれども、中野区南部ではそういうご近所園が少なくなってしまった。
今は幼稚園に通わせるだけで一苦労である。
どの幼稚園でも、遠方から赤ちゃんを抱っこして自転車で幼稚園に子どもを送迎している保護者を多く見かける。本当に大変だと思う。
区立小中学校が減った
確か30年前は中野区立小学校は30校・中野区立中学校は14校あったはずだ。
それが学校統廃合により、今では、中野区立小学校は21校・中野区立中学校は10校である。
言うなれば、小中学校の数は30年前に比べて2/3に減ってしまったということ。
学校統廃合の時期に遠い小中学校に通う羽目になったお子さんは多いと思う。
学校統廃合なんてものは行政側の都合だから、子どもたちは何も悪くないのに。
学校統廃合の様子を見ていると、学校統廃合というのは、学校関係者だけでなく地域を巻き込んでものすごくエネルギーを消耗するようだ。
少子化だから学校統廃合もやむを得ないのだろう。けれども、「統廃合後に子どもの数が増えて校舎が足りない」なんて学校もあるのだから、統廃合計画は当初の見込み通りにはいかない場合だってある。
改めて考えると
中野区では保育園も幼稚園も昔に比べると入りにくくなっているし、区立小中学校の数は減っているしで、遠方の学校に通わなければならない子どもが増えている。
中野区での子育て環境は昔に比べて良くなっているとは言い難い。
昔が良すぎたのかもしれない、と思うしかない。
中野区の子育て環境がこれ以上悪くならないでほしい。なんとか踏みとどまってほしい。