子育て応援券について思うこと
中野区にはカンガルー面接といって、妊娠中に中野区の各すこやか福祉センターで職員と面接する事業がある。
カンガルー面接をすると1万円のギフト券がもらえる(妊産期相談支援事業のご案内 「かんがるー面接」と「かんがるープラン」)。
中野区のカンガルー面接は数年前に始まったばかりで、中野区にしては画期的な事業だと思う。
ただ、中野区には「出産した後の」子育て世代のための子育て応援券がない。
杉並区の子育て応援券
ところで、中野区のおとなり杉並区は子育て応援券で有名だ。
概略を説明すると、0歳児は無償3万円、1歳児2歳児は毎年、無償1万5000円・有償3万円、3歳児4歳児5歳児は毎年、有償のみ3万円の子育て応援券がもらえる(杉並子育て応援券ー交付額と有効期限)。
ここで「有償」の子育て応援券とは4000円で1万円分の子育て応援券が購入できるものだ。
1万円の子育て応援券を4000円で買うことで、1万円の子育て応援券を使って、たとえば1万円分のピアノレッスンを4000円で受けることができる(残りの6000円分は杉並区から補助が出るということ)。
杉並区の子育て応援券は以前よりも支給額が減った。
以前は杉並区は0歳児に無償で6万円も子育て応援券を発行していたそうだ。子育て世帯にとってなんと素晴らしい制度なのだろう。
杉並区の子育て関連事業
杉並区が子育て応援券を導入しているせいか、杉並区には中野区と比べてたくさんの子育て関連事業がある。
子育て応援券の恩恵を受けるのは子育て世帯だけではない。
杉並区が子育て応援券の制度を導入しているおかげで、たくさんの子育て関連事業者が、子育て応援券を利用する子育て世代向けに杉並区で事業を行っている。
ちなみに、杉並区の子育て応援券が利用できるのは杉並区内の施設だけではない。中野区など杉並区外の施設でも、杉並区の子育て応援券が利用できるところがある。
私は今までも杉並区内の子育て関連事業に何度か参加したことがある。
中野区民は子育て応援券がないので、杉並区の子育て関連事業には当然、いつも自腹で参加している。
事業を主催している先生は申し訳なさそうに、中野区民からだけ参加料を受け取る。一方で、杉並区民は子育て応援券を利用できる。こういった場面に今まで何度も遭遇した。
子育て応援券制度により、事業者には子育て関連事業を安定に運営できるというメリットがあるし、子育て世代は区内にたくさんの子育て関連事業が増えていろいろな子育て関連事業を利用できるというメリットがある。
子育て応援券はバラマキと批判されることがある。
けれども、子育て応援券制度は子育て世代・子育て関連事業者の双方にメリットがある点は評価されてよいと思う。