【ライス・パワー】築野食品・食用こめ油を試してみた感想【国産100%】

こめ油が流行しつつある。

最近、どこのスーパーでもこめ油が売られているのを目にするようになった。

スーパーの陳列棚を見ると、以前は隅のほうに置かれていた米油が、最近は真ん中に移動している。

米油は、最近注目の油である。

以前は1社しか置いていなかった米油だが、大手メーカー各社も米油の販売を開始している。

 

米油とは

米油とは、お米を原料とした植物油である。


出典:こめ油 – 築野食品工業株式会社|公式企業サイト (tsuno.co.jp)

具体的には、米胚芽や米ぬかに含まれる油分を抽出して油にしたものである。

米油はサラダ油などのほかの植物油にはない生理活性物質を含むこともあり、最近注目されている。

その一方で、米油は現状、サラダ油に比べてかなり高価である。

2022年5月現在、市販のキャノーラ油に比べると、米油はおおむね2~3倍の値段である。

 

築野食品「食用こめ油」

今回わたしが購入したのは築野食品の「食用こめ油」。


築野食品「食用こめ油」

 

築野食品の「食用こめ油」は国産100%のコメ油である。

 

築野食品(会社概要)

築野食品は、2020年2月~2021年1月期、食用こめ油のトップシェアを有する。


こめ油シェアNo.1(2020年2月~2021年1月)

 

築野食品は昭和22年創業。和歌山県にあるこめ油の製造・販売メーカーだ。

 

こめ油の抽出

こめ油は、米ぬかや米胚芽から抽出して得られる。それゆえ、抽出方法によって得られるこめ油の成分が変わってくる。

築野食品の「食用こめ油」のパッケージには、こめ油に含まれる栄養成分が表示されている。


築野食品「食用こめ油」の栄養成分表示

こめ油の成分(栄養成分表示)を容器に表示しているのは、抽出技術に自信があるからこそだろう。

こめ油の抽出を長年研究してきたメーカーだからこそ、生理活性成分を多く抽出できるよう長年、試行錯誤してきたに違いない。

 

築野食品「食用こめ油」を使ってみた感想

触感

都野食品「食用こめ油」を最初に容器から器に開けると、こめ油というものは

「重い」

「粘度が高い」

ことに驚く。

容器を傾けても、こめ油はさらっと出てこない。

こめ油は、容器から開けるとさらっと流れ出るオリーブ油とは対照的である。

 

食感

こめ油を味見してみた。

ほかのサラダ油とほとんど変わらない。「油」そのもの。

ただ、ほんの少しだけ、豆のような香ばしさとコクを感じる。

 

フライドポテトを揚げるのに使ってみた

最近我が家では、サラダ油のかわりに米油を家庭で使っている。

たとえばこめ油を使ってフライドポテトを揚げると、フライドポテトがより「カリッ」と揚がる気もする。

 

保存性が良い

コメ油は保存性に優れている。

たとえばアマニ油は開封後に冷蔵が必要・開封後は早く使い切る必要があったりと、保存方法に気を付ける必要がある。

これに対して、こめ油はサラダ油と同様の保存方法で保存ができるので手間いらずだ。

こめ油に含まれる抗酸化成分が保存性を高めているのだろう。

 

こめ油に含まれる生理活性成分

こめ油の特徴は、

・スーパービタミンE

・γーオリザノール

・植物ステロール

を含む点である。

スーパービタミンE・γーオリザノール・植物ステロールの3つは、ほかの多くの植物油ではあまり含まれていないが、こめ油に多く含まれている成分だ。

 

スーパービタミンE(トコトリエノール)

ビタミンEにはトコフェロール・トコトリエノール(スーパービタミンE)の2種類がある。

ビタミンEは細胞の健康維持を助ける働きがある。

トコトリエノール(スーパービタミンE)はトコフェロールの約50倍の抗酸化作用を有する(出典:https://www.tsuno.jp/enjoy/health)。

トコフェロールは様々な植物油に含まれているのに対して、トコトリエノールはパーム油やココナッツ油、米ぬか油などの特定の植物油にしか含まれていない。

築野食品のホームページにあるように、菜種油や大豆油ではスーパービタミンEがほとんど含まれないのに対して、こめ油ではスーパービタミンEを含む。


出典:https://www.tsuno.jp/enjoy/health

トコトリエノールの効果についてはわかさ生活のウェブサイトに詳しい(トコトリエノール | 成分情報 | わかさの秘密 (wakasa.jp))。

 

γーオリザノール

γーオリザノールは、こめ油に含まれる特有の成分である。

γーオリザノールは米胚芽に豊富に含まれている。

米胚芽から抽出してられるこめ油にもまた、γーオリザノールが含まれる。


出典:https://www.tsuno.jp/enjoy/health

上のグラフによれば、なたね油にはγーオリザノールが含まれていないのに対して、米胚芽油やこめ油にはγーオリザノールが含まれていることがわかる。

 

γーオリザノールは医薬品として用いられている成分であり、抗酸化作用・コレステロール低下作用・ホルモンバランスを整える作用があることが報告されている(γ-オリザノール | 成分情報 | わかさの秘密 (wakasa.jp))。

ゆえに、動脈硬化・脳梗塞などの循環器疾患の予防、更年期症状の緩和が期待される。

 

植物ステロール

こめ油は、油の食物繊維といわれる植物ステロールを他の食用油より多く含む。


出典:https://www.tsuno.jp/enjoy/health

植物ステロールは悪玉コレステロールの吸収を抑え、コレステロールを低下させる働きがある。

 

こめ油のコレステロール低減効果

こめ油のコレステロール低減効果について築野食品のウェブサイトに開示されている。


※「マサチューセッツ大学 Nicolosi R. J., Rogers E. J.(1992, Apr)」より
出典:https://www.tsuno.jp/enjoy/health

上のグラフを見ると、こめ油は善玉コレステロールよりも悪玉コレステロールを選択的に低減させることがわかる。

 

まとめ

米は日本の食糧の中で珍しく自給率が100%を超えるものだ。

コメ余りが課題となって久しい。

国産であるコメの有効活用のためにも、こめ油を積極的に食生活に取り入れていきたいと思っている。