中野区の産後ケア事業・ケア派遣者事業がなくなった
中野区は産後ケア事業を行っている。
産後ケアというのは文字通り、出産後の母子をケアすることで、産後に産院で母子でケア専門家のサポートを受けたり、自宅にケア専門家が訪問して母子をサポートしたりすることである。
中野区の産後ケア事業
中野区の産後ケア事業は、
以前は、
・デイケア
・ケア派遣者事業
の3本柱だった。
しかし、ケア派遣者事業者は廃止されてしまった。代わりに、
へと変更になった。
産後ケア事業をしていない自治体もまだまだ多いなかで、他の自治体と比べて早く始まった中野区の産後ケア事業は珍しく?評価が高い施策だった。
ケア派遣者事業がなくなってしまったのは、個人的にはとても残念だ。
ケア派遣者事業がなくなったことで、一利用者としては中野区の産後ケアの魅力は半減してしまったと感じる。
ケア派遣者事業とは
私は下の子の出産後に、中野区の産後ケア事業のショートケア・デイケア・ケア派遣者事業(当時)をすべて利用してみた。
このうち一番助かったのがケア派遣者事業だった。
ケア派遣者事業とは、自治体から委託を受けたケア派遣者が訪問して、母子が希望する・必要なお世話(産後の身体回復のための食事作り・赤ちゃんの沐浴や授乳、おむつ換えなど)を行う事業である。
私の場合、ケア派遣者に食事作りをお願いした。
食事作りをして頂けるのは、産後で寝不足の身体にはとても助かった。
母子が外出せずに自宅に来ていただけること・母子に個別に対応して頂けることも、ケア派遣者事業のメリットのひとつだ。
コロナ禍で自宅にケア派遣者を招き入れるのに抵抗があった人も多いかもしれない。でも、ワクチン接種率が増えた今ならば、ケア派遣者事業を利用してみたい人は多いだろう。
産後しばらくは活発に動くことはできない。そんなときはまず、世話をしてくれる人がいることがありがたいのだ。
産後ケアカードの発行数が半減
2021年11月15日発行のなかの区議会だよりの間ひとみ議員の質問によれば、産後ケアカードの発行数が半減しており、かんがるー面接(産後ケアカード発行の前提として保健師と行う面談)の数に対する産後ケアカードの発行割合も77.9%から41.6%に減少しているそうだ。
産後ケアカードの発行数および発行割合の減少について中野区は、新型コロナウイルスの感染拡大への不安によるものだと説明しているが、ケア派遣者事業の廃止は産後ケアカードの発行数の減少に追い打ちをかける可能性もある。
ケア派遣者事業は中野区が誇れる産後ケア事業だった。
ケア派遣者事業はもともと、今の子育て世代は親(赤ちゃんから見て祖父母)が働いていたり、遠方で暮らしていたりして、産前産後に母子のお世話をしてくれる人がそばにいないという問題を解決するために始まったものだと聞く。
ケア派遣者事業がなくなってしまったのは本当に残念だ。