900mL入りの牛乳
街のパン屋で「いつも買っているパン、なんだか小さくなった気がする」と思っていたら、その後、パンが値上げされたと同時にパンが大きくなった、ということが今まで何度もあった。
パンであれドーナツであれケーキであれ、食べ物を値上げするときによく使われている手なのだろう。
「値上げしましたが、その分大きくしました」と少し言い訳がましい。
900mL入りの牛乳
パンの値上げとある意味似た話だと思うが…大手の某牛乳メーカーが900mL入りの牛乳を販売している。
この某牛乳メーカーは3年くらい前からこの900mL入りの牛乳を販売しているらしい。
このメーカーには申し訳ないが、900mLの牛乳を販売する魂胆がすけてみえる。
だから我が家ではこの900mL入りの牛乳を一度も買ったことはない。
メーカーの言い分
このメーカー側の言い分は、
・新鮮さを保つために新しく開発した容器を採用した
・最近は牛乳1Lでは多すぎるというニーズに応えるため
とのことだ。
けれども、この900mL入り牛乳の容器は「フタ付き容器なので潰しにくい」とか「容器の形状が不満」という声をネットで見かける。
1Lの牛乳が多くて無駄ならば、消費者は500mLの牛乳を購入すれば良いだけの話だ。
たかだか1L→900mLへと100mL減らしても、コップ半分ほどの量が減るにすぎない。
違和感・他のメーカーも追従するだろう
違和感があるのは、この900mL入りの牛乳を販売しているのが日本で最大手の牛乳メーカーで、ほかの食品メーカーに与える影響が大きいからだ。
「価格を据え置いて量を減らせば、価格が同じだから値上げしていないようにみえる」戦略を、日本で一番大きな牛乳メーカーが採用すれば、他の中小食品メーカーも同様の戦略をとるだろう。
もちろん、価格が同じでも量が減れば、実質的に値上げしたことと同じだ。
事実、この900mL入り牛乳の販売が始まって以降、同じように、以前と同じ容器の大きさだけれど中身が減っている飲料をよく見かける。
ジュース
すでにスーパーで、
900mL入りのオレンジジュース(従来の1Lの牛乳パック入り)、
450mL入りのアップルジュース(従来の500mLの牛乳パック入り)
が市販されているのを見た。
容器の大きさが同じなので購入する時に気付かず、1L・500mL入りだと思ってジュースを購入し、家に帰ってから量が少ないことに気付くことが何度かあった。
容器の大きさと価格が同じだから、購入する時に量が減っていることに気付きにくいのだ。
米
ジュースだけでない。
9kg入りのお米(袋入り)を大手スーパーで見かけたことがある。
10kg入りの米と9kg入りの米とで量の違いがすぐに分かる人ってかなり少ないはず。
この場合も、容器の大きさと価格が同じだから購入するときに気付きにくい。
クッキー
残念ながらこれも菓子業界大手が販売しているクッキー。
今まで16枚入りだったクッキーがいつの間にか14枚入りで販売されている。
容器(箱)は今までと同じだ。
安かったから喜んで購入したが、箱を開けてみると、なんだか今までよりも隙間が多い気がして箱(パッケージ)を見ると「14枚」と表示されていた。前より2枚減っていた。
個人的な感想
価格据え置きで内容量だけ減らすような動き、一言でいえば、セコイ。
メーカー側は「重量・容積・枚数が容器にきちんと表示されているのだから詐欺ではない」と反論するだろう。
確かに詐欺ではない。
でも、業界大手がこういう誠実さに欠ける戦略をとるのは恥ずかしい。
企業イメージの低下につながりかねない。
「セコイ」というブランドイメージがつく。
少なくとも私には、上に挙げた商品を製造販売するメーカー=セコイという印象がついた。