中野区 子ども人口の動向
今回は、中野区の子ども人口の動向を見てみる。
以前、中野区 0歳児の数の推移【直近14年間】という記事で、中野区の子どもの人口は2017年頃がピークで、その後、ゆるやかに減少していることを書いた。
中野区という地域は
「0歳児の人口がピーク。その後、こどもが大きくなるにつれて転出等で中野区から出ていく」
と以前からいわれている。
果たしてそれは本当なのか、検証する。
中野区0歳児人口の推移(2007-2021年)
中野区・住民基本台帳による年齢別・町丁別人口を参考にして、2007年から2021年の各年4月1日時点での0歳児の数を抜粋して作成したのが以下のグラフだ。
以前も同様のグラフを作成したことがある。
0歳児の数は2015年度生まれがピークで、その後ゆるやかに減少しているのがわかる。
コロナ禍で都心から郊外への転出に関する話題がよく報道されているが、中野区の0歳児の人口はそれほど大きく減少していないのがわかる。
0歳児時点の数と、現在の子どもの数との比較
2021年4月1日時点で0-14歳である中野区の子どもの数を2021年住民基本台帳による人口・4月から抜粋した。
中野区0-14歳の人口(2021年4月1日現在)
次に、各年齢のこどもにおける0歳児時点の数と現在の数とを比較したのが次の表である。
中野区:こども人口は0歳児がピーク
上の表から
・中野区のこども人口は0歳児がピークで、年齢を重ねるごとに減っていくこと
・中野区の0歳児人口は2015年頃がピークであり、その後減少している
ことがわかる。
小学校就学後は転出が止まる傾向
また、毎年の人口の推移をみると、中野区の人口動向の特徴として
・多くのこどもが3歳頃までに転出する。
・小学校就学後は転出がそれほど増えず、安定する。
ということがわかる。
4-6歳児(2021年4月1日現在)の転出が目立つ
そして、2021年4月1日現在で4-6歳児の転出が目立つ(上の表の赤字部分)。
4-6歳児はそれぞれ、0歳児の頃と比較して400人以上減っているのだ。
たった数年で400人以上減ったのだ。
特に、現在の5歳児(幼稚園で言うと年長組)のこどもたちは0歳児の頃の数と比較して500人近く減っている(489人の減少)。
現在の4-6歳児は待機児童がピークだった時期に0歳児だった子どもたちだ。
待機児童が転出の原因だったとは断定できないけれども、なんらかの理由で中野区から転出していった世帯がこの年代にたくさんいることだけは確かだ。