中野区の子ども人口
「子どもが大きくなると区外に出て行く」と言われている中野区。
果たして本当にそうなのか、中野区の住民基本台帳で2020年4月1日現在の各年齢別(0-14歳)の人口を調べてみた。
中野区の子ども人口(0-14歳)
https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/101500/d028195_d/fil/nennrei202004.xlsx
をもとに作成
上のグラフから、中野区では子どもの年齢が高くなるにつれて人口が減っていることがわかる。
日本の出生数の推移
参考までに、直近15年間の日本の出生数を以下に示す。
https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/81-1a.htmlをもとに作成
上の日本の出生数のグラフをみると、直近15年間で日本の出生数はすこしずつ減っていることがわかる。
日本全体でみると、現在15歳の子どもの数は、現在0歳の子どもの数よりも多いのだ。
ところが、中野区ではそうなっていない。
子どもが大きくなると区外に転出する中野区
日本全体の出生数とは逆に、中野区では、現在15歳の子どもの数は、現在0歳の子どもの数よりも少ない。
つまり、日本の出生数は直近15年間にわたって減りつつあり、15年前よりも今のほうが子どもの数は少ないのに対して、逆に、中野区の現在の子どもの数は0歳児が一番多く、子どもの年齢が高くなるにつれて子どもの数が減っている。
このことから、ちまたの噂の通り、中野区では子どもが大きくなるにつれて区外に転出していく傾向があることがわかる。
もちろん中野区に転入してくる子どもはいるけれども、中野区に転入する子どもの数よりも中野区外に転出する子どもの数が上回っているということだ。
せっかく保育所を整備しても
せっかく保育所を整備しても、子どもの年齢が高くなると区外に流出してしまうのは本当にもったいないことだし、私のような地元中野区民にとって残念なことだ。
中野区はここ20年ほどの間、子育て世代を無視していたとも思えるほど子育て環境の整備に力をいれていなかった。
団塊ジュニア世代が40代後半を迎えた現在、子どもの数は今後減っていくと予想されている。そのような状況の中で、子育て環境の整備に力を入れないと、中野区の子ども人口の減少は避けられないだろう。