中野区・保育園について気になったこと【2021年11月】
中野区議会本会議の会議録を見ていて、
気になったことがあったので、ここに掲載する。
令和3年09月10日中野区議会本会議(第3回定例会)の会議録
私立保育所の定員の空きに対する補助について
中野区は今年度(2021年度)から、
地域型保育事業と認証保育所に対して、
定員に空きが生じた際の減収を補填する補助制度を創設したそうだ。
一方、私立の認可保育所については、
定員に空きが生じた際の減収を補填する補助制度は現状、行っていない。
都民ファースト渡辺たけし議員の質問によれば、
中野区では現在、認可保育所の空きが800名発生している。
2021年9月10日の中野区議会本会議(第3回定例会)にて、
渡辺たけし議員から、
地域型保育事業(小規模認可と保育ママ)や認証保育所だけでなく、
私立の認可保育所に対しても、定員の空きに対して補助金を出したらどうか?
という質問があった。
確かに、
これだけ空きが出ると、
私立認可保育所の経営に支障をきたすのは明らかだ。
だから私立認可保育所側が補助を求めるのはよく分かる。
中野区・認可保育所の3~5歳児の空きについて
ただ、これだけ空きが出ているのに、
中野区はどうして認可保育所を作り続けるのだろう。
確かに、0~2歳児クラスについては中野区の認可保育所の空きは少ない。
だから0~2歳児向けに認可保育所を増やすのはわかる。
一方で、このブログで以前から取り上げているように、
中野区内の私立認可保育所の3~5歳児クラスについては現状、大量の空きが生じている。
ただ、よく見ていくと、私立認可保育所でも定員の空きがほとんどない園もある。
私立保育所の空きを区立保育園の廃止につなげないでほしい
渡辺たけし議員の質問の中に
「区は、将来的に子どもの人口が減り、保育園等の経営に支障が出てきた場合、一定数の区立保育園を廃止することによって私立認可保育園の存続を図る考え方を示しております。」
とある。
これは本当なのだろうか。
これに対する区側の回答は、
「区立保育園につきましては、構造改革実行プログラムでもお示ししているとおり、保育の質の維持向上、障害児保育など、区立保育園が担うべき役割などを踏まえ一定数存続させることとしております。今後、地域ごとの保育需要を見込み、施設の耐用年数も考慮して、廃止や建替整備の考え方を検討してまいります。」
であり(子ども教育部長:青山敬一郎氏)、区側は現状「区立保育園を一定数存続させる」との回答だった。
現状、区立保育園の空きはかなり少ない。
私立認可保育園に空きが大量に出ていても、区立保育園の定員は現状ほぼ埋まっている。
これは、区立保育園の教育に保護者が満足しているからに他ならない。
このまま私立保育園を無造作に増やし続けて、
空きが増えた分を調整するために区立保育園を減らすようなことはしないでほしい
と、個人的には思う。