【指でなぞる】なぞらずにうまくなる子どものひらがな練習帳【ひらがな学習】

4月。

我が子は小学校でひらがなを練習中。

小学校からは毎日、ひらがな1字を書く宿題が出される。

出された宿題を見ると「し」「つ」みたいな簡単な字から練習が始まっていない。

「あ」「え」みたいな難しめのひらがなをしょっぱなから練習している。

どうやら、副教材のドリルの順番通り、ひらがなの宿題が出されているようだ。

 

ひらがなを書くのは案外、難しい

実は、ひらがなはカタカナより書くのが難しい。

なぜなら、ひらがなは曲線で構成される箇所がカタカナより多いからだ。

小さな子どもにとって曲線を書くのは直線を書くのが難しいのだ。

 

ひらがな練習の補助教材として

我が家ではひらがなの練習に「なぞらずにうまくなる子どものひらがな練習帳」を補助教材として使ってみた。

本書のタイトル「なぞらずにうまくなる子どものひらがな練習帳」では「なぞらずに」とあるけれど、実際は、本書では「指でなぞって」からひらがなを書くことを推奨している。

本書のタイトルの「なぞらずに」=「鉛筆で字をなぞらずに」という意味のようだ。

タイトルが誤解を招いている点がちょっと残念。

 

簡単なひらがなから順に練習する

本書では、ひらがなの練習順序が難易度順になっている←それだけでも評価できる。

「簡単なひらがなから練習する」

そんな当たり前のことが学校では「なぜ」できないのだろう。

本書ではまずは簡単なひらがなから始まって、後ろに行くほど書くのが難しい字を練習するようになっている。


練習はまずは「く」から


紙面を指でなぞる

最初は「く」「へ」「つ」「し」「う」などの簡単な字を練習していき、最後は「ふ」「や」「ゆ」「な」などの難しい字を練習する。


「ふ」を書くのは難しい

まず簡単な形のひらがなから練習を始めれば、こどもが「ひらがなを書く」難しさが軽減される。

こういうふうに、本書ではひらがなの練習がスモールステップでできる配慮がうれしい。

特別支援学級でなくても普通学級でこういう配慮があれば、クラスのこどもたちみんなの「字を書く苦手さ」が軽減できると思うんだけど。

 

ひらがなを指でなぞって形を認識してから書く

本書によれば「ひらがなの形を指でしっかりなぞってから、お手本を見ながら『写し書き』する」のがポイント。

「ひらがなの形を指でしっかりなぞることで、ひらがなの形をしっかりと認識してからひらがなを書く」と、美しい字が書ける、ということ。

とはいえ、本書のひらがなを1度だけなぞれば覚えられる、というわけではない。本書を使って何度もひらがなをなぞる。

指なぞりを一度にたくさんやらせるとこどもは嫌がるので、折を見て長い目で「指でなぞる」練習を何度か行う。

小学校ではいまだに漢字やひらがなを「書いて覚える」方式をとっている。

書いて覚えることにとらわれていると「字を書くこと=単なる作業」になってしまい、記憶に残らない。

「書く」ことが重要なのではない。「形を認識してから」書くことが重要だ。

 

なぞらなくても

もっと言ってしまえば、指でなぞる方法以外の方法でひらがなを認識したっていい。

ひらがなを頭の中で書く方法(6歳の子にはちと難しい・高学年が漢字を覚えるときには有効)や、こどもの背中にひらがなを書いて何の字か当てる方法だって、ある。

こどもひとりひとりの得意な方法でひらがなの形を認識できればいいのだ。

自分なりの勉強方法を見つけることが大切だ。

「学び」はもっと自由なほうがいい。

 

「なぞらずにうまくなる子どものひらがな練習帳」

初版:2012年
著者:桂聖・永田沙戀
実務教育出版

カタカナ版もある

 

「なぞらずにうまくなる子どものカタカナ練習帳」

初版:2015年
著者:桂聖・永田沙戀
実務教育出版